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【短編小説】勇者のその後 偉大なる僧侶

国王在位20周年記念特集  勇者のその後

私の名前はマルコ。王室の資料編纂を担当している。

この度、我王の在位20年を記念して、王国の歴史を新たに作ることになった。

私が担当するのは、約50年前に起こった魔王との戦いについてだ。

当時は我が国の4名の若者が魔王に挑み、倒したと聞いている。今回、その4名を探し出し、新たにインタビューをすることになった。

まず始めに勇者のパーティで回復系の役割を担った僧侶が暮らすという村へ向かってみた。

その村は王国の東北に位置し、深い森に囲まれており、マーラと呼ばれていた。

マーラの村に入り村民に僧侶について尋ねると、誰もが丁寧に村の英雄について話してくれた。

僧侶はマインという名であった。勇者と旅に出た時は僧侶であったが、魔王を倒した後はダーマに行って転職し、村で神官をしていた。

村の中心にある教会は長らくマインが神官として神に仕えていた場所だそうだ。

マインは村のために祈りを捧げ、モンスターや盗賊が襲ってきた時は冒険で培った経験を活かして追い払い、村を守ってきた。

マインの名声と強さは王国中に響き渡ったため、その後、このマーラの村を襲う者どもはいなくなった。マーラの村の平和と発展はマインによる功績が大きいとのことだ。

村の発展に貢献したマインは10年ほど前に病で亡くなったらしい。亡くなるまで、結婚することもなく独り身だったそうだ。本人によると、魔王との戦いで結婚できない体になってしまったそうだ。

偉大なる英雄である僧侶マイン。

彼の魂は今でもマーラの村を守っているに違いない。